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空の向こうから絶対に見ている この言葉が口癖になったのは何年か前に遡る その時僕は転校してきたばかりだった 僕は一人では何もできない、よわむしな性格だった 転校して来てからまだ学校へは行けてない 行きたくなかった 僕は部屋に引きこもっていた 気分転換に窓を開け空気をすっていたら 「おーい」と声がした 僕は下を見下ろした すると、玄関前に彼はいた 彼は学校の同じクラスの子だった 「何してるの」と彼は言った 僕は少し後ろに引きながらも 「空気をすってた」と言いかえした 「ねーね、一緒に外で遊ぼうよ」と彼は言った 僕は首を振った 彼は 「楽しいから一緒に遊ぼうよ」と言い続けた 僕は彼に励まされ外に出て彼と思いっ切り遊んだ 久しぶりだった こんなにも走ったのは 途中彼のクラスメートも駆け寄って一緒に遊んだ 次の日僕は学校へ行った クラスメート達は喜んで迎え入れてくれた ただ、こういう日は長く続かなかった 僕を励ましてくれた彼が突然親の事情で海外にいかなければいけないようになった この事を聞いた日は引っ越しの1日前の日だった 僕は泣いた 誰もいないところで 1日中 でも、僕は泣きながら彼の下へ走った 彼は車に乗る前だった 僕と彼
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