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水で濡らしたハンカチを手に持ち、バルコニーへと足早に向かう途中、ある事に気づき思わず足を止めてしまう。
「っ~…やっば…」
今更ながらだが、ロカに何度も怒られ、気をつけろ、と言われていた¨走るな¨を破ったことに気づいたのだ。
それを意識した途端、思わず歩幅が徐々に小さく、速度も遅くなり始める。
で、でも…今回は非常事態だし、ロカも陛下もいらっしゃらなかった。ばバレない…はず…
報酬がパーになったら最悪だけど元はと言えば私のせいだし…
ん?…これは私のせいなの?でもあれは、キシャーム郷が無理矢理…いや、でも、結局私が怪我をさせたわけだし……
んー……??
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