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アハハハ キャッキャッ お手伝いとして働いている家の子ども達が楽しそうな笑い声をあげて庭を走り回っているのを水の入った桶を地面におき、しばし¨その綺麗な服¨にみとれる。 …綺麗な洋服着てるなぁ…マナやマカにも着せてあげたい。 …お金さえあれば… 朝から晩まで必死に働いてもそこまでの収入が入ることはない。うまい話は転がっていないものかとため息を落とし、よっこらせ、と桶を持ち上げたとき肩を軽く叩かれた 奥様?と思い後ろを向けば黒に身を固めた男が目に飛び込んできた。予想外のことにしばし固まりながらも視線を上から下に走らせることは忘れない。 印象は黒。質のよさそうな洋服は余すところなく黒。結んでいる長い髪の毛までもが黒。そのせいか、長い前髪に見え隠れする淡い水色の瞳がとても目立って見えた
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