告白の翌日

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何これ?告白? 美羽は目が点になった。 好き?私を? ここが外で落ち葉が降る風の強い日だったら、 『え?なんて言ったの?聞こえない』みたいな展開だろう。 だが、そんな展開はなく、良は猫のような目を細め、 「早瀬の事が」 と一言言った。 「……」 早瀬って航生くん?美羽は一瞬冷静になり考えた。 「はあぁ?!」 あんたもBLか?! 思わず口に出そうになったが理性で抑えた。 持っていた野菜ジュースを強く握り締めると、当然の如くひしゃげた形になり、無残にも飲めるものではなくなっていた。 「美羽~かかったぁ~」 佳奈は野菜ジュースが飛んだ腕を見て嫌そうにハンカチを当て、拭いた。 その様子を見た良は、 「冗談に決まってんだろ~バーカ」 と嬉しそうに笑って去っていった。
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