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「あいつ、いつも人の事を馬鹿にしてっ」
美羽は野菜ジュースで汚れた床をティッシュで拭きながら憤慨していた。
「でもよかったぁ~」
のんびりした佳奈の声。
「何がよ」
怒りの矛先が佳奈に向かいそうになる。
「美羽が元気になった~。良のおかげだね」
端麗な顔で嬉しそうに笑う。
「……」
良が私を元気付ける為に?
…ってそんなわけないか。
美羽が手を洗いにトイレへ席を立つと、再度良が佳奈の元へ来た。
「なんで振られたの?」
美羽からは話を聞けなそうな良は佳奈に答えを聞こうとした。
「う~ん…好きなタイプが違うから~?」
答えを言わなきゃ引き下がらなそうな良に、戸惑いながらも佳奈はのんびりと答えた。
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