強襲 Ⅲ

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「わかりました。磁気嵐の影響を受けず、なおかつ本隊に急行出来る地点ですね。早速手配しましょう」 ウィルの指示を受けてベッカーが艦隊編成をアレンジして麾下の艦隊から3隻の駆逐艦を本隊の布陣するA回廊出口付近へと振り向けた。 「航海長、回廊内は小惑星がゴロゴロしている。間違えても接触しないよう、慎重に操艦してくれよ」 「大佐、あれだけの訓練をさせておいて、まだ我が艦隊の操艦レベルに不満でも?この程度の石ころ、回避は造作もない事です。お任せ下さい」 「そうか、それは愚問だったな。許せ」 ウィーザルの自身に溢れた返答にウィルが苦笑しながら答えると、 ゴウゥゥゥ~ン・・・! 極めて小さな岩塊がガルディアスの船体に当たった。 「航海長」 ウィルがジト目でヴィーザルを見ると、 「ま、まぁ・・・『弘法も筆の誤り』とでも言いますか・・・」 慌てて言い訳するヴィーザルにブリッジには爆笑の渦が起こった。
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