強襲 Ⅲ

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「・・・なるほどな」 関心した様子のアルベルトにオペレータが続ける。 「このような状況ですと、発火信号は一番確実にコミュニケーションの取れる手段ですが、遠くからでも目立ってしまいます。こういう時は面倒でもレーザー通信の方が秘匿性は保てますので・・・」 「うむ。せっかちなアキレスの事だ。急ぐが余りに配慮に欠けたのだろう。レオン閣下の判断は流石と言うしか無いなぁ」 頷きながら呟くアルベルトに、彼の幕僚達も同意とばかりに大きく頷く。 「閣下、ジェライド閣下からレーザー通信です。『全艦、回廊出口まで前進せよ』」 「ん、了解だ。決戦はの時は近いぞ!全艦前進せよ!それから戦闘配備だ!!」 「「「はっ!!」」」 幕僚達が勢いよく返事をして準備にとりかかる。彼の艦隊だけでは無く、ダグラスと合流してきたレオンの艦隊にも同様の命令がジェライドの旗艦である戦艦アイーダから発せられていた。マンダリン星系での本格的な戦いの幕はまさに切って落とされようとしているのだった。
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