強襲 Ⅲ

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「軍務尚書閣下、ミサイル攻撃が全く効きません。このままでは・・・」 帝都防衛本部には焦りの色が見えてきた。突如現れた連邦軍の超大型艦ゲイボルグを迎撃すべくダルキュア星系内の各ミサイル基地からは間断無い攻撃が続けられていたが、その効果は全くと言って良い程無かったからだ。 「仕方なかろう。第1艦隊と航空隊がアテにならない以上、軍港から第2艦隊が出てくるまでは他に攻撃手段が無い」 軍務尚書ホーウッド元帥が命じる。一見は平成を装っているが、内心穏やかでは無かった。 『これは不味いぞ・・・。あのバケモノを何とかしなければ、俺も含めた軍首脳は全員辞表ものだ。そんな事になったらこの国は・・・』 「敵艦にミサイル2本命中!・・・ダメです!全く損害を与えた様子はありません!!」 ホーウッドが思案をしていると、オペレータが悲痛な叫びを上げる。 「撃ち続けろ!!何としてもあのバケモノを仕留めるんだ!!」 ホーウッドの語気も荒くなる。
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