強襲 Ⅲ

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「離岸完了!これより出港します!!」 オペレータの報告と同時に巡航艦隊が一斉に動き出す。 ゴオオオッ! 一斉に艦尾からエネルギーを噴出して巡航艦隊が前進を始めた。 「長官、巡航艦が出港すれば、あとは戦艦の出港を待つのみです。もう間もなく準備が終わります」 「だが、間に合うのか?」 ブルックスの報告にシルバラードが聞き返す。すると彼の表情は途端に暗くなった。 「彼我の距離と速度を計算すると、巡航艦隊が軍港を出る前に敵戦闘艇が我が駆逐艦隊に接触します。結果から申し上げれば、誠に遺憾ながら間に合いませんな」 「そうか・・・」 シルバラードが呟きながら首を横に振る。だが、彼等としては連邦軍の侵入を許したとは言え、何としてもダルキュア本星を守らなければならないのだ。彼は気を取り直して命令した。 「駆逐艦隊に下命!何としても食い止めろとな!!」
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