強襲 Ⅲ

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「長官!敵戦闘艇が!!」 「むっ!」 オペレータの悲鳴に近い叫びにシルバラードが戦況を映し出しているモニターを凝視する。 「は、速い!何だこれは!?」 ブルックスも驚きの声を上げた。彼だけでは無い。宇宙艦隊司令部で、いや、戦況を見ていた全ての者が驚きの目でモニターを見つめる。そんな帝国軍の動揺をあざ笑うかの如く、ファルコンは加速を続ける。 「ふん、帝国軍の連中、仰天しているだろうな。見ろ!6番機を狙う砲火は明後日の方向に飛んでるじゃないか」 「はい。まさか、このような超高速で突撃されるとは誰も思わんでしょうしな」 戦闘艇隊長が帝国軍の狼狽ぶりをあざ笑うと、副操縦士も同意する。そして、 「おっと、そろそろ頃合いだな。6番艇!敵さんに1発喰らわせてやれ!」 『6番艇、了解。攻撃態勢に入ります!!』 隊長の命令を受け、突撃中の6番艇は胴体下部の爆弾艙をオープンする。
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