強襲 Ⅲ

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ホーウッドもシルバラードと同じ考えだった。ここまで甚大な被害を被ってしまった以上、ここは何としても帝都本星への攻撃だけは防がなければならなかった。 「軍務尚書閣下、宇宙艦隊司令長官閣下から入電です」 「繋げ」 短く命令するとスクリーンにシルバラードの姿が映し出された。 「やられたな」 「ああ、何もかもが我々の予想を超えていた。・・・だが、そうであるからこそ連邦軍に仕上げをさせる訳にはいかん」 「わかっている。ミサイル攻撃の目標を敵超大型戦艦から本星上空の戦闘艇に切り替えた。間もなく、本星からも攻撃を開始する」 憔悴気味のシルバラードにホーウッドがぶっきらぼうに答える。 「すまん」 「いや、構わん。ところでミディア殿下の護衛は大丈夫か?巡航艦1隻と駆逐艦20隻では心許ないが・・・」 ホーウッドの言にシルバラードの表情が曇る。
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