強襲 Ⅲ

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「だが、他にまともな戦力が無い。誠に不遜な話だが、運次第だ」 「シルバラード、それなら第1艦隊の残存戦力を護衛に加えるんだ。戦力は半減しているが、まだ戦艦や巡航艦も残っている。どうせ今から本星に向かわせても間に合うまい。戦闘艇はこっちで何とかしよう」 「・・・わかった」 「頼んだぞ」 こうして2人の通信は切られた。シルバラードはホーウッドの進言通り、第1艦隊の残存全力をミディアの護衛に就くよう指示を出す。 「・・・まったく世話の焼ける奴だ」 ホーウッドが小さく呟く。 「閣下、何かおっしゃいましたか?」 傍らに立つ帝都防衛本部長が聞くが、 「いや、ただの独り言だ。そんな事よりも敵戦闘艇を何としても食い止めるぞ。本部長、本星のミサイル基地に攻撃準備をさせろ。奴が大気圏に降下し始めるタイミングで攻撃を開始するぞ!」 「はっ!!」 ホーウッドは冷静に次の対処を命じたのだった。
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