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「ジョージ、随分な護衛だと思わないか？」
帝都民間宇宙港を何とか脱し、惑星リンゲル方面に向かっているモーニングスター号ではクルーの1人が航海士のジョージへ話しかける。彼らの傍らには帝国軍巡航艦が随伴し、その前後左右を駆逐艦隊が固めていたのだ。
「そりゃあそうだろ。本船にはとびっきりのお客が乗ってるんだ。他の船には申し訳無いが、大船に乗った気分だぜ。ねぇ、船長？」
ジョージが話を船長のニックに振るが、彼の答えはあまり肯定的では無かった。
「ううん・・・そうかぁ？俺から言わせれば自殺行為のような気もするがな」
「へ？そりゃあ、どういう事ですかい？」
「ジョージ、いや、みんなも良く聞いてくれ。他の船は単独で避難しているが、俺たちは軍のエスコート付きだ。敵が襲って来た時は心強いが、違う意味で危険性がある」
ニックの部下達は一斉に彼の顔を見る。何を言わんとしているか、何気に理解してきたようだ。ニックはその様子を見ると一呼吸置いてから続けた。
「ここまで大げさな護衛をされたんじゃあ、俺達が目立ってしまうからな。敵に勘繰られる可能性は十分にある」
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