失策

4/45
前へ
/1283ページ
次へ
「議長、損害等を鑑みるに、現在の戦況は確かに不利な状況かもしれません。これについては本作戦の骨子を作った我々参謀府の長たる私に責任の一端があります。お詫び申し上げます」 深く頭を下げて謝罪する。顔を上げて、 「ですが、究極的な事を申し上げると、最終的に勝てば良いのです。辺境宙域を手に入れてしまえば、少々の出費を補って余りあるだけの見合いがあるのです。何としても辺境の地下資源を獲得しなければなりません」 と、続けた。 「・・・必ず勝てると言えるのかね?こんな事は言いたくないが、君たちは必要以上に戦いを求めていないかね?」 「議長、その発言は心外ですな。我々は好きで戦っている訳ではありません。銀河連邦の平和と発展の為にこそ戦っているのです。今回は議長には言っておりませんでしたが、秘策があります。大丈夫、必ず勝ってみせます」 胸を張ってロンバルクが答える。そこまで見事に言い切られると、エドモントとしても引き下がざるを得ない。
/1283ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4692人が本棚に入れています
本棚に追加