失策

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ミディアの後ろから別のクラスメートも身を乗り出す。 「それに、この船自体がリンゲルに行くかわからないじゃない?落ち着いたら軍艦に移る事になっても可笑しく無いしね」 「「そんなぁ~っ!」」 後ろのクラスメート達が残念そうな声を上げると、 「そこっ!まだ危険を脱した訳じゃありません。席に座って静かになさい!」 アントープの怒声が響く。 「「す、すいません・・・」」 慌てて座るクラスメート達。アントープの表情は険しいままだ。 「・・・怒られちゃった」 「バカ」 「まだ安全だって決まった訳じゃないんだから、先生だってピリピリするよ」 「・・・そうね」 彼女達はアントープに聞こえないよう小声で話を続けるのだった。この時点ではモーニングスター号に何が起きるのか、誰にも予想はつかなかった。
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