失策

9/45
前へ
/1283ページ
次へ
「ジェライド、通信は傍受したな?」 「閣下・・・」 2人が口を開く。 「ああ、今しがた傍受した。詳細については確認をさせている。レオンからは何か言ってきているのか?」 「いや、連邦軍の攻勢を支えるのに精一杯で、それどころではなかろう」 ダグラスが答える。続けて、 「こうなれば我々も帝都に引き返さなければならんと思うが、どうだ?」 「いや、ダグラス閣下、今からでは到底間に合いません。それよりも我が軍の引き締めの方が重要でしょう」 「ダグラス。アルベルトの言う通りだ。各艦の艦長に緘口令を敷き、兵にこの事を知られてはならん。動揺するだけだ」 ジェライドがアルベルトの発言に頷きながら補足するとダグラスも納得したようだ。 「・・・そうだな。ここは貴官らの言う通りだな。それで、連邦軍の動きはどうだ?俺の見立てではいきなり大攻勢に出るような動きは無いが、この機を逃すとも思えん」
/1283ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4692人が本棚に入れています
本棚に追加