失策

13/45
前へ
/1283ページ
次へ
「閣下!敵艦隊急進して来ます!!」 「落ち着け。艦同士の間隔をもっと広げて敵に的を絞らせるな。敵の先頭に砲火を集中しつつ後退するぞ!撃てぇい!!」 バオォォォン!! バオォォォン!! 帝国軍の集中砲火が連邦軍の先頭集団に集中し、火球と化した艦が1隻、また1隻と脱落していく。 「ええい!小癪な・・・バウンド!艦列が乱れているぞ!濃密な砲撃が出来んではないか!!」 「閣下!この磁気嵐と恒星風の中、大艦隊での統一された艦隊運動は困難です!!既にレーザー通信ですら使用不能です。発火信号だけでこの数は制御し切れません!」 エドワードの怒号にバウンドが否定的な答えを返す。実際のところ、戦艦アビゲイルのオペレータ達は次から次へと出される命令を発火信号化していたが、その処理量は飽和状態に近かった。 「ふん。数の多さが災いしているな。後退中止!!前進して敵先頭を圧迫する。前進全速!!」 レオンの巧みな用兵が続く。
/1283ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4692人が本棚に入れています
本棚に追加