失策

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半ば頭に血が上ったエドワードは力ずくでレオンをねじ伏せようと艦隊を繰り出すが、レオンは相変わらずそれを受け流しつつ連邦軍に損害を与えていく。 「マイセン閣下。エドワード閣下の艦隊との距離が開きつつあります。我々も増速しますか?」 戦艦バジリスクでは副官がマイセンに問い掛けると、彼は数瞬の後に立ち上がって命令した。 「頃合いだな。エドワードを追いかけるぞ!全艦、最大戦速!!」 ゴワァーアッ!! マイセン麾下の連邦軍艦隊が加速する。彼はエドワードが回廊を突破した先には帝国軍主力が待ち構えており、エドワード達を包囲しようと動くだろうと読んでいた。 『だが、我々が包囲網の外側から攻撃すれば、内と外から奴らを挟撃出来る・・・いささか損害は出るがな』 マイセンは心中でそう呟いていた。彼のもとに帝都急襲な報は未だに届いていなかったが、既に帝国・連邦両国はダルキュア帝国帝都急襲を両軍主力へと伝えていたのだ。つまり・・・ 「回廊探索は一時中止だ!マイセン閣下にこの情報を伝えよ!!」 マンダリン星系B回廊周辺に布陣するアキレスは傍受していたのだ。
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