失策

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連邦軍哨戒部隊は帝国軍の出現に慌てふためくように反転し始めたが・・・ 「ようやく気付いたようだな。だが・・・もう遅い」 ウィルはしたり顔で呟くと、正面から横に視線を移してクイッと顎をしゃくり上げる。視線の先にいたベッカーはそれを受けて大きく頷くと声高に命じた。 「砲撃開始!!」 ドッキューン!! ドッキューン!! ドッキューン!! ガルディアス以下、帝国軍の誇る最新鋭戦艦が一斉に火を吹いた。 キュワーン・・・ ドォーン!! ズガァーン!! 帝国軍の放った主砲弾は必死に逃げようとする哨戒部隊へ次々に命中して爆煙を上げる。 「砲撃止めっ!!」 ベッカーが程無く砲撃停止を命じた。爆煙が晴れると、そこには哨戒部隊の成れの果てー艦船の残骸が虚しく漂っていた。
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