失策

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ホーウッドの命により、帝都郊外にあるミサイル防衛基地から次々にミサイルが射出されたのだった。 「次弾発射準備急げ!乱れ撃ちで構わん。準備が出来次第、攻撃せよ!!」 彼の傍らにいる帝都防衛本部長が命令する。ホーウッドが防衛本部に乗り込んできたおかげで本部長の影は極めて希薄だったが、存在をアピールするかの如く、大きな声で命じた。 「本部長、余計な事を言うな!ミサイル基地は次弾発射用意をしたまま待機!!敵戦闘艇への攻撃効果を見定めてから必要性を見定める!!」 ホーウッドは帝都防衛本部長をどやし付けながら命令を発する。続けて、 「出撃中の航空隊は敵戦闘艇を追いつつ成層圏まで上昇し、攻撃用意!」 「了解!上昇を命じます!!」 オペレータが各航空基地経由でホーウッドの命令を伝える。 「艇長、地上からミサイルが多数発射されました!大気圏航行中は迎撃不能です!!」 ファルコン1番艇のオペレータが慌てて報告すると、艇長はぎょっとした表情に豹変した。
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