失策

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「ふん、何もかもこちらの思惑通りだ」 「しかし閣下、低空域に侵入されればミサイル攻撃が出来ません」 帝都防衛本部でほくそ笑むホーウッドに対し、気が気で無い状態の帝都防衛本部長が進言する。 「わかっておるわい。最上空の戦闘機隊は支援機共々、一斉にダイブして追尾!それから低空域で警戒態勢を取っている他の部隊は一斉に上昇。敵戦闘艇を包囲してミサイル攻撃を敢行する。攻撃目標高度は18,000だ!すぐに対応せよ!!」 ゴワァアッ!! ホーウッドの命令で低空域で待機していた戦闘機も上昇を開始した。片やファルコンを上空から追いかける戦闘機隊はいつでも攻撃を仕掛ける事が可能な状態となっていた。 「艇長、上空の戦闘機を振り切れません!」 急降下をするものの、なかなか帝国軍機を振り切れ無かった。 「くそっ、しつこい奴らだ」 艇長は思わず毒づく。如何に高速を誇るファルコンと言えども、大気圏内での機動力は小型の戦闘機にかなうはずが無いのだ。
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