失策

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「軍務尚書閣下、敵戦闘艇を包囲しました!!」 「うむ。今の高度は?」 「高度19000!ノルド海上空を高速降下中!!」 連邦軍重戦闘艇ファルコンは帝都ダルキュアの北方、ノルド海の上空におり、ここならば撃墜してもその船体やその破片が陸上に落ちる事は無い。それもホーウッドの読み通りであり、彼はしたり顔で命令する。 「・・・帝都へは何人たりとも侵犯させてはならん!戦闘機隊に攻撃命令を出せ。一斉攻撃で海上に叩き落とせ!!」 「了解!全機攻撃せよ!!」 帝都防衛本部からの命令は直ちにファルコンを包囲する戦闘機隊に伝達される。すでにターゲットをロックオンしていた彼らのすべき事といえば操縦捍のトリガーを引くだけだった。 「攻撃命令だ!全機、ミサイル発射ぁ!!」 バシューッ!! バシューッ!! バシューッ!! トリガーが引かれ、翼下のミサイルが軽快な音を残して発射された。ファルコン1番艇にあらゆる方向から何10本ものミサイルが一斉に襲いかかる。
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