失策

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・ ・ ・ 「左舷対空砲全壊!!」 「姿勢制御ノズル大破!!」 「艦内火災発生!!」 帝国軍機の一斉攻撃に対し、猛烈な弾幕を張って対抗したファルコン1番艇だったが、何と言っても多勢に無勢。次々にミサイルがその船体に突き刺さり、無数の破口からは紅蓮の炎が噴き出していた。 「・・・どうだ?」 「艇長、残念ですが機関も大破し、爆弾艙の温度も危険温度を越えております。これ以上は・・・」 オペレータの報告に艇長はふうっと溜め息をつく。そして、 「ここまでの様だな。総員退艦だ!脱出ポッドに移乗せよ!!」 退艦を命じた。脱出ポッドはダルキュア本星上に落ち、帝国軍に捕らえられるだろうが命には替えられない。そう判断した。 「艇長!帝国軍のミサイルが更に接近!!地上からのものです!!」 「時間が無い!脱出急げ!!」 艇長は声を枯らして脱出ポッドへの避難を促す。
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