失策

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ゴゴゴゴ・・・ ドォオオオン!!! 「やりました!敵戦闘艇、轟沈!!」 「よっしゃあ!!」 「我が防空体制は無敵だぜ!!」 「皇宮攻撃なんて誰がさせるかってんだ!!」 オペレータの報告に帝都防衛本部から歓喜の声が湧き上がるが、 「静まれぇい!!」 ホーウッドの一括でしんと静まる。彼はゆっくりと口を開いた。 「皆、御苦労であったが、喜ぶのはまだ早い。敵戦闘艇から脱出ポッドは出たのか?」 「はっ。・・・閣下、破片の落下が多すぎてレーダーでは判別ができません」 「うむ。それでは戦闘機隊のうち、燃料に余裕のある部隊に脱出ポッドの捜索をさせると同時に帝都からも捜索隊を出せ。それから敵戦闘艇が落下する海域に調査船を派遣し、艇の回収と分析をさせよ」 「はっ、ただちに!!」 ホーウッドの指示にオペレータが素早く反応する。もはや、彼らの長たる帝都防衛本部長は完全に無視されていたのだった。
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