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「・・・長官?」
ブルックスが不思議そうにシルバラードを見ると、彼の顔から血の気が失せていく様子が見て取れる。
「殿下だ!奴らの狙いは殿下に違いない!!」
「な、何ですと!?」
ブルックスが思わず目を剥いた。シルバラードの言葉を聞いたオペレータがコンソールを慌てて叩くと、ミディア達の乗る宇宙船モーニングスター号とおぼしきレーダー反応の色が白から赤に切り替わる。
「長官!敵戦艦の動きを解析しましたが、長官のおっしゃる通り殿下がお乗りになっている民間船に向かっている可能性が極めて高いと思われます!!」
ゲイボルグの予想進路とモーニングスター号の予想進路がそれぞれモニターに映し出された。ゲイボルグの予想進路とモーニングスター号の予想進路が完全に交錯しているのだ。
「やはりそうか。だが何故だ?・・・そうか、護衛艦隊を見て何かあると読んだのだな。くそっ!護衛を付けた事が裏目に出たか!!」
シルバラードが苦い表情で言う。
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