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ミディアを乗せる宇宙船モーニングスター号のブリッジはにわかに忙しくなっていた。
「船長!巡航艦スラローヌ72より入電!『我、敵戦艦迎撃の為、駆逐艦3隻を残し離脱する。貴船は全速でリンゲルに向かい、惑星上に降下されたし。惑星降下の許可は宇宙艦隊司令部の名において保証する』との事です!!」
「・・・護衛が離脱?本船のレーダー画像をメインスクリーンに出せ」
首をひねりながらニック船長が指示すると、モーニングスター号を中心に周辺宙域の様子が映し出される。
「船長、これは・・・!」
「ああ、そういう事だ・・・あのバケモノが本船に向かおうとしていやがる」
ニックが生唾を飲み込みながら答える。巨大な光点が進路を変え、自分達に迫ろうとしているのだ。
「船長!ご指示を!!」
オペレータがニックに指示を求める。船は船長の命令で動くものであり、部下達の視線が一斉に注がれる。一瞬の間を置いて、彼は船長としての責を果たすべく椅子から立ち上がった。
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