4692人が本棚に入れています
本棚に追加
・
・
・
「よし、恒星風さえ収まればレオンの艦隊など物の数では無いわ!!」
A回廊周辺での戦いは転機を迎えた。恒星風と磁気嵐に近い電波障害のおかげで連邦軍主力艦隊は艦隊運用に支障が出て帝国軍第6艦隊率いるレオン中将に振り回されていたが、それも次第に収まりつつあった。
「閣下!レーダー及び通信機能が回復しました!!」
「うむ。全艦、一時後退!陣形を整え、再攻勢を仕掛ける!」
エドワードの艦隊が一旦後退すると、これまではそれを追いかけて帝国軍が攻勢に出ていたのだが、レオン中将は攻勢を命じず、
「我らの戦いはひとまず終わりだ。全艦急速後退!!」
一斉に後退を始めた。恒星風も通信障害も無い状態でエドワードの艦隊と対峙するのは余りにもリスクが高い。しかも、激戦に次ぐ激戦で麾下の艦艇は大半が何かしらの損傷を負い、兵達の疲労もピークに達しようとしていた。これ以上の戦闘継続はいらぬ犠牲を出すだけと判断したのだった。
最初のコメントを投稿しよう!