痛恨

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「勅命だと?・・・ぐぅむ」 勅命と言われてしまえばさすがのマクシミリアンも躊躇する。勅命に下手に逆らっては彼自身の立場が悪くなりかねない。 「親衛隊長殿、本当にそれが陛下のお言葉だとして、それが妥当とお考えか?」 「・・・どういう事ですかな。アルフレッド殿」 人を小馬鹿にした表情のアルフレッドがそう言いながらオーバンドに詰め寄ると、彼は訝しげな表情で返す。 「憎き銀河連邦の卑劣なる奇襲攻撃は帝国の一大事。こう言う時だからこそ、陛下にはご無事な姿を我ら貴族諸侯にお見せになり、事の次第と誰に責任を取らせるかを明言していただくべきではありませんかな?」 「なんですと?」 オーバンドが目を剥く。アルフレッドの言い様は彼の理解の範疇を超えていた。つまり、今回の件について貴族諸侯へ顛末を説明し、早々に軍の責任を問えと言っているのだ。 「・・・それにつきましては小官がどうこう言う立場ではございません。とにかくお引き取りを!」
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