痛恨

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「艦長、敵ミサイル攻撃が再開されましたが我が対空要員は完璧な仕事をしております」 「うむ。簡単に本艦の装甲が破られるとは思えんが、後々厄介な事が起きては困る。1発たりとも当ててないつもりで迎撃させるんだ」 「はっ。既に砲術チームにはそのように指示しております」 副官の答えにレナードは頷く。すると、 「艦長、民間船を護衛していた帝国軍艦隊が反転!本艦に向かってきます!!」 レーダー画像を解析していたオペレータが報告するとブリッジに緊張が走った。 「慌てるな。相手は駆逐艦だ。雷撃に注意しつつ、遠距離からの砲撃で蹴散らせば良い。砲撃用意!!」 「了解。砲撃用意!!」 レナードの命令を副官が復唱し、戦艦ゲイボルグの巨大な主砲が旋回する。 「敵艦隊まで300宇宙キロ!あっ、後方から緒戦で蹴散らした艦隊が追って来ます!3時方向400宇宙キロに艦載機多数!!」 緒戦では大混乱に陥った帝国軍だが、ようやくそれを立て直してゲイボルグに対し牙を剥き始めたのだった。
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