痛恨

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「だが、他に手が無い」 苦い表情をするシルバラードだが、程無くその表情が変わる。 「長官、援軍です!友軍艦隊が緊急ワープを敢行。あと数分で敵艦の至近にワープアウトします!!」 「何っ!?」 オペレータの報告を受けてシルバラードとブルックスはオペレータに向き直った。 「間違いありません!ヴェルマイヤー星系に駐留していた3個艦隊です。本星系外周部のレーダーサイトで確認が取れております!!」 ヴェルマイヤー星系はダルキュア星系から比較的近い位置にあり、連邦軍の帝都急襲の報を受け、慌てて出撃してきたのだった。 「よし!ならばワープアウトと同時に彼らにコンタクトを取れ。それから、ホーウッドにもその旨を伝え、それまでの間の時間稼ぎをさせろ!!・・・追伸で『あらゆる手段』は取り消すと付け加えてな」 「はっ!了解しました!!」 援軍の報に宇宙艦隊司令部は俄かに活気づく。そして、シルバラードの傍らではホーウッドがほっと胸を撫で下ろしていたのだった。
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