痛恨

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「・・・ヘンケルスが指揮だと?奴とは因縁浅からぬ間柄のようだ」 レナードはこの状況を楽しむかのように呟く。彼はヘンケルスを知っているようだ。 「艦長、今はそんな事を言ってる場合ではありません!航空隊が80宇宙キロまで接近してきました」 「わかっている。副長、主砲は対空戦から対艦戦に切り替える。航空隊は対空ミサイルで対応し、ミサイル群は対空レーザーのみで撃ち落とせ!多少の被弾はこの際無視しろ!!」 慌てる副官に対し、レナードは矢継ぎ早に命令した。主砲はその咆哮を止め、ミサイル群を迎撃していた対空ミサイルはその矛先を航空隊に振り向けた。当然の事ながら、ミサイル攻撃に対する備えは薄くなる。 ドォーン!! ドォーン!! 案の定、対空レーザーだけでは対処し切れなかったミサイルがゲイボルグに突き刺さっては大きく爆発した。 「敵ミサイル命中!!損害は・・・特にありません!!」 オペレータが誇らしげに報告するとレナードはニヤリと笑いながら頷いた。
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