痛恨

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レナードの命令で発射されたミサイルは航空隊の至近距離で次々に炸裂した。その破片が広範囲に広がり、高速で突入していた彼らの機体に次々に突き刺さる。 「速すぎたか・・・回避する余裕がなかったな」 悔しそうに隊長が呟いた。麾下の機体の半数以上が撃墜もしくは損傷し、編隊から落伍してしまったのだ。彼自身の操る機体にも破片が当たり、至るところがささくれ立っていた。 『隊長、敵艦まで10宇宙キロです!そろそろ攻撃命令を!!』 列機から攻撃を促す通信が入る。 「分かっている!全機、爆弾艙開け。ミサイル発射用意!!」 残存機の胴体下部が開き、大型のミサイルが機体の下に吊り下げられた。 『準備完了!!』 「よぉし、攻撃と同時に全機反転!安全な場所で救助を待つんだ。撃てぇえい!!」 隊長の号令一下、一斉にミサイルが発射された。一方、ゲイボルグでは・・・ 「艦長!敵機がミサイルを発射しました!速度、極めて速い!!」 「対空ミサイルを発射しつつ、対空レーザーを一時的に振り向けろ!」
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