痛恨

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「主砲、正面の駆逐艦隊に向けて斉射3連!!」 ヘンケルスの猛攻に晒されながらも前進を続けるゲイボルグ。レナードは正面の駆逐艦隊への攻撃を命じる。 「体当たりしてでも殿下を護れ!全艦とつげ・・・ぐわああっ!!!」 駆逐艦隊を率いていた帝国軍巡航艦スラローヌ72はゲイボルグの砲撃を受け、呆気なく轟沈する。そして、率いていた駆逐艦隊も瞬く間に沈黙してしまったのだ。 グォオアッ・・・!! 「キャアァアアッ!!」 「な、何?」 ゲイボルグの流れ弾がモーニングスター号の脇を掠め、客室の生徒達が悲鳴を上げた。 「取り舵!左に避けろ!!」 「了解です船長!・・・くそっ、ワープさえ出来れば何て事無いんだがなぁ」 舵輪を左に切りながら険しい表情でジョージが呟く。モーニングスター号は星系内貨客船であるため、恒星間航行に必要なワープシステムは搭載されていないのだ。 一方、客室は流れ弾のおかげで一気にパニック状態へと陥っていた。
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