痛恨

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「・・・」 一瞬、目を見開いた後にその視線を逸らすエミリーに、ミディアはなおも追求する。 「エミリーの軍に対する見識は普通じゃないわ。それに先輩達にいじめられた時に助けて貰った時もそうよ。いくら何でもタイミングが良すぎるわ」 ミディアの顔は高校生では無く、皇女としての顔に変わっていた。 「あたしの護衛?」 「・・・さぁ、どうかしらね」 「それとも連邦軍の工作員?あたしを助ける振りをして近付いてきたのかしら?」 「・・・何の事?良くわからないわ」 グイグイと問い詰めるが、エミリーは答えをはぐらかす。ミディアはその様子に、 「話したくないのね?じゃあ良いけど、一つだけ覚えておいて。あたしはエミリーは友達だって思ってる。だから、貴方がもしも連邦軍の工作員だったとしても恨んだりしないから」 一瞬、寂しげな笑顔でエミリーを見たミディアは凛とした表情に変えて前を向き直した。
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