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「レナードだと・・・?」
ゲイボルグを追い損ねて半ば茫然自失に近い状態だったヘンケルスだったが、傍受したゲイボルグの通信にピクリと反応した。
「閣下・・・?」
「あの男が出てきたのか・・・副長、機関出力130%!全艦突撃せよ!!」
「か、閣下!一体どうされたのですか!?それに130%とは・・・」
顔を紅潮させて命令するヘンケルスに副官が慌てるが、
「説明は後だ!とにかく出力を上げろ!!」
「閣下、出力130%は余りにも危険です!」
「機関長、缶が爆発しても構わん!とにかく出力を上げてゲイボルグとやらに追いつくんだ!これは命令だ!!」
副官や機関長の制止を一切帰り見ず、ヘンケルスは更に増速を命じた。
「了解・・・どうなっても小官は知りませんからね」
「全責任は俺が取るから気にするな!全艦、敵艦の右舷に廻り、同航戦を行う!!」
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