レナード

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「艦長、民間船が蛇行を止めました。彼我の距離、25宇宙キロ!!」 「ようやく大人しくなりましたね。これで上手くいきそうです」 副官が笑顔でレナードに話しかけるものの、 「・・・どうかな?元々、高速で移動する宇宙船をワープフィールドに取り込む事自体に無理があるからな。まぁ、良い。航海長、本艦の航行に関する指揮権をワープインするまで貴官に移譲する。民間船と本艦の位置関係を予測してワープインしろ。機関長はそれに合わせた速度調整だ。頼んだぞ」 「了解!」 レナードの指示に航海長が返事をし、機関長はコンソールを叩きながら頷いた。 「航海長、敵艦隊が再び追ってきます!本艦の右舷側に展開して同航戦を挑むかと思われます!!」 「放っておけ。間もなくワープする。最早追いつく事は不可能だ。進路を右2度、俯角マイナス4度修正。亜光速航行開始!速度75。機関長、この条件で亜空間進入に最適な速度は?」 「速度82が理想ですが前後5の範囲なら問題ありません」
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