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皇宮の地下シェルターには主だった文官達が集まり、アレクと共に事の成り行きを見守っていた。軍首脳は各々、ゲイボルグへの対処と帝都の治安回復に追われ、その姿はまばらであった。
「国務尚書、帝都の様子は?」
「はっ、軍と警察が協力して対処をしております。大きな混乱はございませんが、宇宙港が破壊された余波で軌道エレベータの構成部品が落下して建造物と中にいた臣民に被害が出ております」
国務尚書キンメル公爵の説明にアレクは眉を曇らせる。
「救出活動はどうなっている?」
「はっ、こちらも軍とその協力を得た消防局のレスキュー隊が対処をしております」
「うむ・・・」
頷くアレクにキンメルが口を開く。
「陛下、畏れながら言上致します。帝都の事は我らにお任せ戴き、陛下は殿下のご救出に全力を挙げられては・・・」
全員の視線がモニターに移る。そこにはモーニングスター号とゲイボルグの位置関係と周辺宙域の様子が映し出されていた。
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