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「へ、陛下・・・」
一喝されて驚くオーバンドとバルカーを尻目にアレクは立ち上がった。
「今はそんな事を言ってる場合では無かろう!とにかく帝都の混乱を収拾させるんだ!国務尚書!!」
「は、はっ!」
アレクの険しい声にキンメルが返事と共に慌てて立ち上がる。
「帝都全体の被害状況の詳細確認と生存者の救出、治安の確保について全権を任せる。関係各署と連係を取り、一刻も早く混乱を収拾せよ!!それから親衛隊長!」
「はっ!」
「そなたは皇宮全体の保安確認を急げ!何時までもこのような穴蔵に籠っていられん。東宮に移るぞ!!」
「はっ!ただちに!!」
オーバンドはアレクに敬礼すると、慌ててその場を出て行った。アレクは、
「・・・」
苦々しい顔を浮かべ、無言のままドカッと席に座ったのだった。
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