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重核融合弾。一言で言えば核兵器の一種で、爆発後、数度の核分裂を繰り返して膨大な熱と爆風、そして放射能を撒き散らす大量破壊兵器である。
「重核融合弾は俺の艦隊とサイタスにそれぞれ20発程撃ち込まれたが、艦隊は致命的な損害にはならず、かろうじて無事だった。だが、俺が艦隊を立て直している間にレナードはまんまと逃げおおせたのだ」
険しい表情のままヘンケルスは続ける。
「だが、サイタスはそうもいかん。しかもレナードはご丁寧にサイタス全体に万遍無く重核融合弾を撃ち込みやがったものだから、サイタス全体が放射能汚染され、数100万の原住民と多くの動植物が死滅してしまったと言う訳さ」
「ですが何故です!艦隊攻撃ならともかく、サイタスに核攻撃をする必要は無いではありませんか!?」
副官が声を張り上げて尋ねた。クルー達も頷きつつヘンケルスを注視する。
「会戦後、帝国政府は非公式に連邦軍に抗議したそうだ。・・・まぁ、当然だな。だが、連邦軍の回答は『誤射』の1点張りだった訳だ」
「そんな・・・惑星1つ皆殺しにしておいて誤射なんて」
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