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「文明レベルは極めて低いとはいえ、有人惑星に核を撃ち込んだ責任は重大だ。当然、連邦政府としても誤射で済まされる話では無い」
「そりゃあそうです!軍人として、いや、人としてやってはならぬ事ですから・・・」
激昂しかける副官を制してヘンケルスはなおも続ける。
「情報部の調査結果では、奴は軍法会議にかけられ、少将から大佐へ降格させられたそうだ」
「なるほど。まぁ、当然の結果と言うよりも、良く大佐への降格で済んだものです。普通ならもっと厳しい処分でしょう」
「・・・やはりそう思うか?」
「ええ。軍籍を剥奪されて刑務所にでも放り込まれても可笑しく無い罪状ですからな」
再びクルー達が頷く。そう、有人惑星への熱核攻撃は単なる虐殺に過ぎず、到底許される行為ではないからだ。
「そうだな。だが、奴は降格程度で済んだ。副長、何故だと思う」
「・・・」
ヘンケルスの質問に副官は答える事が出来ずに考え込む。
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