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「民間船と敵艦の距離、5宇宙キロまで接近!・・・ん?民間船が加速した模様です!!」
宇宙艦隊司令部、帝都防衛本部、その他、軍の主だった施設。そして、皇宮ではゲイボルグとモーニングスター号の動きを固唾を飲んで見守っていた。勿論、
「・・・」
戦艦ダリアンでゲイボルグを追い続けていたヘンケルスもだ。
「距離4宇宙キロ!」
「うむ。少々の加速ではどうしようもあるまい。民間船は何を考えて・・・ん?」
帝都防衛本部で状況を注視していたホーウッドのもとに1枚の紙切れが手渡された。
「追われている民間船のデータです」
手渡した連絡官はそう付け加えると、敬礼して立ち去る。受け取ったホーウッドは紙をちらりと見てからポケットに入れようとしたが、急に何かを思い出したかのようにそれを見なおした。
「ニック・・・ニック・ドーソン!?」
ぎょっとした顔のホーウッドだったが、すぐにその表情は平静に戻る。
『・・・あのニック・ドーソンか?ならば、一体何をやるつもりだ?』
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