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「航海長、民間船が左に急速転進しました!!」
ゲイボルグのオペレータは驚きの表情を浮かべながら報告した。
「むっ・・・こちらも左に回頭する!!」
航海長が慌てて回頭しようとするが、如何せん、ゲイボルグはその巨体から、モーニングスター号の程の俊敏さは持ち合わせていない。
「航海長、間に合うか?」
「艦長、正直言って微妙・・・ですね。一旦やり過ごしてから再追尾すれば話は別ですが」
「艦長、機関長、これ以上、ワープエンジンで通常航行を続けると、ワープ出来なくなる恐れがあります」
航海長の提案に機関長が反対する。元々、ワープエンジンは亜空間航行用に設計されており、長時間の通常航行を行うには何かと都合が悪く出来ているのだ。
「そうか、ならば仕方無い。可能な限り民間船に接近し、そのタイミングでワープ航行を開始する。元々、民間船の拿捕はついでの作業だ。無理をする必要は無い」
レナードが命令した。
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