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「・・・・」
そして静寂が訪れる。ゲイボルグの発した閃光を誰もが無言で見守っていた。
「はっ!敵はどうした!?殿下は!?至急、確認しろ!!」
一番早く我に返ったのは、つい先程までゲイボルグを追尾していたヘンケルスだった。彼はオペレータに慌てて命じる。
「閃光は収まりつつありますが、空間の揺り戻しが激しく、レーダーで捉える事が出来ません」
「馬鹿者!ならば目視で確認すれば良かろう。カメラを使え!!」
「は、はいっ!!」
ヘンケルスに一喝されたオペレータは慌ててカメラを操作し始めた。
「閣下・・・」
副官が不安気な顔でヘンケルスに話しかける
「大丈夫だ・・・と言いたい所だが、正直言って全くわからん。全く前例の無い事態だからな」
「ええ・・・」
首を傾げるヘンケルスに副官も同意とばかりに頷く。ブリッジに静寂が訪れて数10秒、
「敵艦がワープインした宙域の映像を廻します!カメラは最大望遠です!!」
オペレータの報告と共に戦艦ダリアンのメインスクリーンに映像が映し出された。
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