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漆黒の宇宙、見渡す限りの星たち。
幾千、幾万と輝く星達の美しさは何億年も前から変わらず、そして何億年後も変わる事はないだろう・・・
その中を深紅の大型戦艦とそれに付き従う大小の白い艦艇が突き進んでいく。
その威風堂々とした姿は荘厳にして華麗と言う言葉がまさに当てはまるだろう。
深紅の戦艦のブリッジに「彼」がいる。少し大きめのイスに体を深く預け、どこを見るでもなく満天の星たちに目を向けている。
その傍らには、やや小柄だが逞しい身体の男が立ち、あたりでは15、6人のクルー達がコンソールを操作していた。
小柄の男が時計に目をやり、
「大佐、そろそろ時間です」
「彼」に声をかける。
「彼」は黙ったまま頷き、一呼吸おいて立ち上がって言った。
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