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オペレータが叫ぶ。半数にも満たない敵と対峙した連邦軍は当然のように包囲・殲滅を狙ってきた。
「了解。敵は我々を包囲しようとするはずです。大佐、我々も一気に加速し、その前に反航戦で切り抜けるべきと思います」
「・・・」
ウィルはベッカーの進言に返事を返さず、腕を組んだまま黙っていた。
「正面の敵艦隊との距離、180宇宙キロ!現在の速度ではあと15分で砲戦距離に入ります。各艦からも副長と同様の具申が上がってきております」
オペレータの報告にもウィルは黙ったまま反応しない。ブリッジのほぼ全員が怪訝な表情で彼に注目する。
「副長、進路このまま第3戦速に増速。機関室はエネルギー圧を目一杯上げておけ」
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