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「機雷が我が艦隊に接近してきます!熱誘導機雷のようです!!」
「何?この距離なら追尾しないはずだ!」
クラーセンの疑問は当然だった。熱誘導機雷は敷設中に自艦を追尾されたり、恒星から受ける輻射熱による誤作動を防ぐ為、近距離またはある程度大きな熱源を探知しないと追尾してこないように出来ている。
そんな彼の疑問を他所に、機雷が次々に連邦軍に突き刺さっては爆発する。
「回避、回避だぁ~っ!」
クラーセンの怒号が虚しく響く。
「か、閣下!回避不能です!」
連邦軍艦隊は完全に狂乱状態となっていた。火災を起こした艦の熱により機雷は更に襲い掛かってくる。回避しようと無秩序に行われた操艦に統一性は無く、衝突・爆沈する艦も相次いだ。
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