帰還 Ⅱ

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 ウィルは連邦軍にエアゾール弾を打ち込んだ後に彼らが追尾してくるルートを想定して大量の機雷を散布させていたのだが、何故、熱誘導機雷が連邦軍を追尾してきたのだろうか・・・? 「大佐。これは一体・・?」 砲術長のオイゲン中佐がウィルに訪ねると、ウィルは笑いながら説明する。 「ちょっとした悪戯だ。最初に打ち込んだエアゾール弾には2つの目的があった。1つ目は敵の目を眩ませて、我々が安全に正面の敵と距離を取る為。そしてもう1つ。エアゾール弾は確かに高熱だが、それだけで敵艦を沈める事は難しいだろう?だから敵艦を加熱させ、一つの熱源にすることによって機雷を誘導させたという訳だ」 「「「なるほど」」」 ベッカー、オイゲン、ヴィーザルの3人が思わず声を揃えて関心する。
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