愛しい君

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実家である北海道に行くらしい 俺らのいる愛知からは遠いね そんなたわいもない話をしながら時間は過ぎていった 引っ越しの日が近づくに連れて悲しみが込み上がる 行かないで 俺は心から祈った 引っ越しの日 僕は学校を休んだ ベランダから荷物を積み込む君を見ていた 気付いて 俺に気付いて 君をずっと見てきた俺を見て 度胸のない俺をあざ笑うかのように、君を乗せた車は行ってしまった さよならも言えず行ってしまった
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