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「リザ兄ちゃん…」
一人の少女がリザクの側に寄ってきた。
「マリどうした?」
「ハザヴェルが熱あるみたいなの…」
マリは5歳の少女。ハザヴェルはマリの実の弟だ。
マリは他国の兵士に目の前で両親を殺された。
両親によって床下の収納スペースに隠されたため、マリとハザヴェルは難を逃れた。
しかしその心に受けた傷は深く、ここの孤児たちにもそれほど多く口をきかない。
そのマリからリザクに話かけてきた。
それほどまでに弟ハザヴェルはマリにとっては大切な存在なのだろう。
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