カルマの坂2

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それから数週間、リザク達はいつもと変わらず生活していた。 最近では、歳の近い子を連れて食料調達に行くことが多くなった。 「リジィ、そろそろ行こうよ!」 出発を急かすこの少年はウォルビー。 リザクの2つ下だ。 「よし、じゃあ行こうか。」 二人で街に出て、偵察する。 「リジィ、あそこの路店…店の人がお客と話こんでるぞ。」 ウォルビーは小声で耳打ちした。 「行くか?」 「あぁ。」 ウォルビーはなるべく気配を消して近づき、ワゴンの陰に身を隠した。 リザクは離れたところで店主を監視し、危なければサインを送る。 (よし!今だ!) リザクはGOのサインを出した。 ウォルビーはそれを確認して、下から手を伸ばした。 パンを手にいっぱい盗ったら、一目散に走り出した。 「なっ!コノヤロウ!」 店主は気づいたが、身軽に、まるで風のように走り抜ける彼らに、醜く太った大人が追い付けるはずもなかった。
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